こんにちは、マサキです。
実は今日から、このブログで新しいシリーズを始めることにしました。テーマは「お金の未来」です。
暗号資産、Web3、DeFi、ステーブルコイン。聞いたことはあるけど、よくわからない。そんな方も多いと思います。
僕自身、この世界に触れたとき「本当にこんな未来が来るのか?」と信じられませんでした。でも、調べれば調べるほど、これは間違いなく次の時代のスタンダードになると確信しています。
だから、このブログを通じて、僕が学んだこと、理解したこと、そして実践していることをアウトプットしていこうと思います。難しい専門用語はできるだけ使わず、初心者の方にもわかりやすく。経営者目線で、実際にどう活用できるのか。そんな視点でお届けしていきます。
さて、今日のテーマは「JPYCレンディング」です。
暗号資産を持っている方なら、一度はこんな悩みを感じたことがあるのではないでしょうか。
「ビットコインやイーサリアムを持っているけど、売るのはもったいない」
「でも、今すぐ使える現金も欲しい」
「価格が上がるまで待ちたいけど、チャンスを逃したくない」
実は今、こうした悩みを解決する新しい仕組みが注目されています。それが「JPYCレンディング」です。
まだ日本ではほとんど知られていませんが、海外ではすでに数兆円規模の市場に成長している「DeFiレンディング」の日本版として、今後大きな可能性を秘めています。今回は、このJPYCレンディングという仕組みについて、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
そもそもJPYCって何?まずは基礎知識から
JPYCとは、ブロックチェーン上で動く日本円のことです。正式には「ステーブルコイン」と呼ばれ、1JPYC=1円の価値で安定しているのが特徴。ビットコインのように価格が乱高下することはありません。
スマホで簡単に送金でき、銀行を介さずに24時間365日、誰にでも即座に送れます。
従来の銀行送金には、こんな不便さがありました。
- 平日15時までしか送金できない
- 土日祝日は処理されない
- 海外送金には高額な手数料がかかる
- 着金まで数日かかることもある
JPYCを使えば、これらの問題がすべて解決します。
JPYCレンディングとは?その仕組みを徹底解説
JPYCレンディングとは、簡単に言えば「暗号資産を担保にお金を借りる」仕組みです。
まだ日本では本格的なサービスが始まっていませんが、海外では以下のようなプラットフォームがすでに稼働しています。
- Aave(アーベ)
- Compound(コンパウンド)
- MakerDAO(メイカーダオ)
これらと同じ仕組みが、日本円建てで使えるようになるのがJPYCレンディングです。
将来、JPYCレンディングが実現したら、おそらく次のような流れになるでしょう。
- 暗号資産取引所でビットコインやイーサリアムを購入
- 専用のプラットフォームに暗号資産を担保として預ける
- 担保の価値に応じてJPYCを借りる(通常、担保の50から70%程度)
- 借りたJPYCを自由に使う
- 返済すれば担保が戻ってくる
例えば、100万円分のビットコインを担保に、50万円分のJPYCを借りるイメージです。
なぜ今「レンディング」が注目されるのか?
これまで、暗号資産を持っている人が現金を手に入れるには、売却するしか方法がありませんでした。しかし、売却には大きな問題があります。
まず、税金がかかります。暗号資産を売却して利益が出ると、雑所得として課税されます。最大で55%もの税金がかかる可能性があります。
次に、価格上昇のチャンスを逃します。売ってしまえば、その後価格が上がっても恩恵を受けられません。
そして、手数料が発生します。取引所での売買には、スプレッドや手数料がかかります。
JPYCレンディングを使えば、これらの問題を解決できます。暗号資産を担保に入れるだけで、売却せずに流動性を確保できる。これが「お金の自家発電」の本質です。
持っている資産を手放さずに、必要な資金を調達できる。まるで、太陽光パネルが電気を生み出すように、資産そのものがお金を生み出すイメージです。
こんな人にJPYCレンディングがおすすめ
長期保有を続けたい投資家
「ビットコインは将来もっと上がると思っているから売りたくない」「でも、生活費や急な出費でお金が必要になった」。そんなとき、JPYCレンディングなら長期投資の計画を崩さずに資金を調達できます。
事業資金が必要な経営者
「新規事業の仕入れに資金が必要」「でも銀行融資は審査に時間がかかる」。JPYCレンディングなら、審査不要で即座に資金を調達できます。
投資チャンスを逃したくない人
「今、別の投資チャンスがあるけど現金がない」「でも保有している暗号資産は売りたくない」。レンディングで借りた資金を使えば、新しい投資機会を掴めます。
銀行融資と何が違う?徹底比較
JPYCレンディングと銀行融資を比較してみましょう。
審査の有無:JPYCレンディングは審査不要です。銀行融資は審査が必要で、数週間かかります。
担保:JPYCレンディングは暗号資産を担保にします。銀行融資は不動産や保証人が必要です。
資金化のスピード:JPYCレンディングは即時から数時間です。銀行融資は数週間から数ヶ月かかります。
利用可能時間:JPYCレンディングは24時間365日利用できます。銀行融資は平日の営業時間のみです。
金利:JPYCレンディングは変動制で、市場の需給で決まります。銀行融資は固定制が多いです。
でも、リスクはないの?知っておくべき注意点
もちろん、JPYCレンディングにはリスクも存在します。
清算(ロスカット)のリスク
担保として預けた暗号資産の価値が急落した場合、自動的に清算される可能性があります。例えば、100万円分のビットコインを担保に50万円分借りた場合、ビットコイン価格が大きく下がると、担保不足と判断されて強制的に売却されてしまいます。
金利変動のリスク
DeFi(分散型金融)の世界では、需給バランスによって借入金利が変動します。市場の需要が高まれば、金利が急上昇する可能性もあります。
セキュリティのリスク
銀行と違い、DeFiでは自分自身で資産を管理する必要があります。ウォレットの秘密鍵を失くしたり、フィッシング詐欺に遭ったりすれば、資産を失うリスクがあります。
スマートコントラクトのリスク
プラットフォームのプログラムにバグがあれば、資産が失われる可能性もゼロではありません。
始める前に知っておきたい3つの心構え
DYOR(Do Your Own Research)
「自分で調べ、理解して判断する」。これがWeb3の世界で最も重要な原則です。誰かに勧められたからではなく、自分自身で仕組みを理解してから始めましょう。
少額から始める
将来JPYCレンディングが利用可能になったら、最初は少額でテスト運用することをおすすめします。仕組みを理解し、慣れてから本格的に活用するのが賢明です。
リスク管理を徹底する
担保率に余裕を持たせること。限度額いっぱいまで借りるのではなく、30から40%程度に抑えるのが安全です。価格下落に備えた追加担保を用意すること。定期的にポジションを確認すること。これらを心がけましょう。
海外ではすでに数兆円規模の市場に
実は、暗号資産を担保にしたレンディングは、海外ではすでに巨大市場になっています。
2024年時点で、DeFiレンディングの総ロック額(預けられている資産の総額)は、約5兆円を超えています。主なプラットフォームはこちら。
- Aave 約2兆円
- Compound 約5000億円
- MakerDAO 約1兆円
これらはすべてドル建てやイーサリアム建てのサービスですが、同じ仕組みが日本円建てで使えるようになれば、日本でも大きな市場になる可能性があります。
日本で始まるのはいつ?今後の展望
現時点では、JPYCレンディングは構想段階です。しかし、JPYCを発行している日本暗号資産市場株式会社は、将来的にレンディング機能の実装を視野に入れていると言われています。
日本でもステーブルコインに関する法整備が進んでおり、2023年6月に改正資金決済法が施行されました。この法律により、日本でもステーブルコインの発行と流通が正式に認められるようになりました。
法整備が進めば、JPYCレンディングのような革新的なサービスも、近い将来実現する可能性が高いでしょう。
これからの時代に必要な「金融リテラシー」
JPYCレンディングのような新しい金融サービスが登場する時代。これからは「信用」ではなく「理解」が力になります。
銀行に頭を下げなくても、分厚い書類を積み上げなくても、仕組みを理解して正しく使えば、誰でもお金を動かせる。それが、お金の民主化です。
経営者として、投資家として、そして一人の生活者として。新しいお金の仕組みを学び、理解し、活用していく。その積み重ねが、やがて「お金の自家発電」を実現させる力になります。
テクノロジーが進化するほど、人の理解と責任が問われる時代。そこにこそ、希望があると僕は思っています。
まとめ
JPYCレンディングとは、暗号資産を担保に日本円建てのデジタル通貨を借りる仕組みです。まだ日本では本格的に始まっていませんが、海外ではすでに数兆円規模の市場になっています。
この仕組みを使えば、暗号資産を売らずに流動性を確保でき、税金を回避しながら資金を調達できます。ただし、清算リスクや金利変動リスク、セキュリティリスクなど、理解すべきリスクも存在します。
これからの時代、お金の仕組みを理解している人が、次のチャンスを掴めるようになります。DYOR(自分で調べる)の精神を大切に、情報収集を続けていきましょう。
現場からは、以上です。
※この記事は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。暗号資産への投資は自己責任で行ってください。
※JPYCレンディングは2025年10月時点では構想段階であり、実際のサービス内容は異なる可能性があります。

